10章 Disk BASIC version 2.0

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　システム立ち上げ時にシステムディスク(MSXDOS2.SYSおよびCOMMAND2.COMを含む)が存在しなかったり、MSX-DOSのBASICコマンドを実行した場合、Disk BASIC version 2.0が立ち上がります。

　Disk BASIC version 2.0は従来のDisk BASIC version 1.0を拡張したもので、MSX-DOS2に対応するため、RAMディスクと階層ディレクトリの操作命令、日本語処理のための命令が追加、あるいは拡張されています。日本語処理関係の命令に関しては11章を参照して下さい。
　

 10.1 この章の表記法

　この章では、以下の表記法を用います。

ステートメント名

　命令の内容を簡単に説明しています。

　命令の書き方を示します。<>で囲まれた項目は、必要とする数値や文字のデータを示します。[]で囲まれた項目は、省略可能であることを示します。
　実際に命令を使った例を挙げています。
　その命令についての詳しい説明と、使用するときの注意点などを述べています。

 10.2 ステートメントの説明

　以下ではDisk BASIC 2.0で追加・変更された命令について説明します。

CALL CHDIR

　カレントディレクトリを変更します。

　CALL CHDIR("[d:]<パス>")

CALL CHDIR("DIR1")

　機能はMSX-DOSのCHDIRと同じです。P.79の「CHDIR」を参照して下さい。

CALL CHDRV

　デフォルトドライブを切り替えます。

　CALL CHDRV("d:")

CALL CHDRV("H:")

　機能はMSX-DOSのプロンプトでドライブ名を入力したときと同じです。

CALL MKDIR

　サブディレクトリを作成します。

　CALL MKDIR("[d:]<パス>")

CALL CHDIR("DIR2")

　機能はMSX-DOSのMKDIRと同じです。P115の「MKDIR」を参照して下さい。

CALL RMDIR

　ひとつあるいは複数のサブディレクトリを削除します。

　CALL RMDIR("[d:]<パス>")

CALL RMDIR("DIR2")

　機能はMSX-DOSのRMDIRと同じです。P133の「RMDIR」を参照して下さい。

CALL RAMDISK

　RAMディスクの大きさを設定、あるいは変数に代入します。

　CALL RAMDISK([数値],[変数名])
　ただし、数値と変数名の両方を省略することは出来ません。どちらかを指定して下さい。

CALL RAMDISK(32)
CALL RAMDISK(1000, A)

　変数名を指定すると、RAMDISKの容量がこの変数に代入されます。
　機能はMSX-DOSのRAMDISKと同じです。P.125の「RAMDISK」を参照して下さい。

CALL SYSTEM

　MSX-DOSに制御を戻します。

　CALL SYSTEM[("<DOSのコマンド名>")]

CALL SYSTEM("WORK")

　MSX-DOSに制御を戻します。このときコマンドを渡して、DOSに戻ってからの処理を指定することが出来ます。CALL SYSTEMの時はブートドライブのルートディレクトリにあるREBOOT.BATを(もしあれば)実行します。

FILES

　ディスク上のファイル名、ディレクトリ名を表示します。

　FILES["ファイル名"][,L]

FILES"W*.*"

　機能はMSX-DOSのDIRと同じです。P.96の「DIR」を参照して下さい。FILES ,Lはファイルをロングフォーマットで表示します。

 10.3 Disk BASIC version 2.0の追加エラーメッセージ

　Disk BASIC 2.0で追加されたエラーメッセージには次のようなものがあります。

表2.8 Disk BASIC version 2.0の追加エラーメッセージ